年末の一大イベント・忘年会。幹事に任命された瞬間から、当日運営、終了後のフォローまで、やることは想像以上に多いです。この記事では「いつ・何を・どの順で」進めれば迷わないかを、実務に落とし込んだチェックリストとテンプレ付きで時系列に解説します。初めての幹事でも、この通りに進めれば“段取り八分・当日二分”。安心してどうぞ。
全体像(まずはゴールと道筋をつかむ)
- ゴール:参加者が「今年も楽しかった!」で終われる会を、安全・予算内・時間内で運営する。
- 幹事の役割:①意思決定(日時・会場・形式)②情報収集(人数・予算・要望)③調整(社内外)④当日運営(進行・トラブル対応)⑤事後フォロー(支払い・礼状・写真共有)。
- 基本原則:早めに押さえる/決めたことは“書面化”/連絡は“締切付きで一括”。
タイムライン早見表
- T-8〜6週:目的・予算・候補日確定 → 会場リサーチ&仮押さえ → 参加可否の一次回収
- T-5〜4週:会場&コース確定、契約・支払い条件確認 → 案内正式送付 → 余興/表彰の企画着手
- T-3週:参加確定締切/キャンセル規定リマインド → 役割分担固め(司会、会計、受付、カメラなど)
- T-2週:進行台本作成 → 機材・備品・BGM・映像確認 → 受賞者/スピーチ依頼
- T-1週:最終人数提出 → 席割・名札・くじ準備 → 司会&音響リハ
- T-3〜1日:持ち物パック/司会台本最終化/会場へ注意点共有
- 当日:受付→開会→乾杯→歓談+企画→締め→二次会誘導
- 翌日〜1週:支払い精算/お礼・写真・アンケート/来年への引き継ぎメモ
T-8〜6週:方針決めと会場探索
1) 目的・形式・参加想定の仮決め
- 目的:納会/表彰中心/部署間交流/送別&歓迎併催など。
- 形式:立食ビュッフェ/着席コース/貸切パーティー/BBQスタイル など。
- 想定人数:最少〜最多レンジで記録(例:40〜60名)。
- 予算:1人あたり上限+全体上限(予備費5〜10%)を設定。
2) 候補日アンケート(一次)
社内の“決裁者”と“キーパーソン”の予定を最優先。
時短テンプレ(社内用)
件名:忘年会日程候補(回答〆切:10/20 17:00)
本文:
- 候補日:12/5(金) / 12/12(金) / 12/19(金) いずれも19:00〜
- 参加可否:○/△/× を各日につけて返信ください
- 形式の希望:立食 or 着席、アレルギー等あれば記入
3) 会場リサーチ&仮押さえ
- 見るべき条件:収容人数(レンジ対応可否)、駅距離、機材(マイク/プロジェクター/スクリーン/音響)、飲食プラン、キャンセル規定、延長可否、支払方法(請求書/カード)。
- 見積依頼のコツ:人数レンジ別(40/50/60名)で総額差を提示してもらう/含まれるもの(機材費・サービス料・税込)を明記。
- 仮押さえ時の確認:決定期限/内金の有無/最終確定人数の締切日。
T-5〜4週:正式確定と企画着手
4) 会場・プラン確定/契約
- 料理ボリュームは開始30分は並ばない量が目安。
- 飲み放題の“ラストオーダー時刻”を進行表に反映。
- アレルギー・ハラール・ベジ対応可否を文書で確認。
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5) 正式案内の送付(参加登録フォーム付き)
メールテンプレ(全体告知)
件名:忘年会のご案内(12/12 19:00@〇〇)参加登録〆切:11/22
本文:
- 日時:12/12(金) 19:00-21:30(受付18:30〜)
- 会場:〇〇(地図URL)/会費:5,500円(当日集金・領収書可)
- 形式:立食ビュッフェ/飲み放題/表彰あり
- アレルギー:フォームに記入
- 参加登録フォーム(氏名・部署・携帯・二次会可否)
- 〆切:11/22(金)17:00 ※以降のキャンセルは実費
ポイント:一次締切で**80%**を固め、以降は追加受け入れ枠管理に回す。
6) コンテンツ企画を走らせる
- 定番:年間表彰/ビンゴ/クイズ/フォトコン/今年の一枚スライド
- 短時間高満足:じゃんけん抽選(5分)、“今年のMVP”投票(QR)
- 景品ルール:小当たり多め(体感満足↑)+特賞1つでドラマを作る。
- NG回避:大声強要・飲酒強要・特定個人いじりは全面禁止を司会台本に明記。
T-3週:人数確定と役割編成
7) 参加確定〆切&規定リマインド
- キャンセル規定・アレルギー締切を再通知(短文+太字)。
- 二次会の希望数を集計(予約要否を判断)。
8) 役割分担を決める(“ひとり多役”を避ける)
- 総合幹事:最終判断と全体統括
- 司会:進行・盛り上げ・時間管理
- 受付(2〜3人):名簿チェック/会費徴収/名札配布/釣銭
- 会計:現金・領収書・精算書作成
- 映像音響:PC・スライド・BGM・マイク
- 記録:写真・動画・ハイライト作成
T-2週:台本・備品・演者の固め
9) 進行台本を作る(配布用/司会用の2種類)
サンプル(120名・立食・150分)
- 18:30 受付開始(BGMオン・ウェルカムドリンク)
- 19:00 開会/オープニング映像30秒
- 19:03 主催挨拶(2分)
- 19:05 乾杯(乾杯挨拶1分→写真撮影3分)
- 19:10 歓談①(料理案内・撮影スポット誘導)
- 19:35 余興① クイズ(15分)
- 19:55 表彰(15分/BGMキュー/記念撮影)
- 20:15 歓談② + 抽選(10分)
- 20:35 中締め(一本締め/連絡事項)
- 20:40 記念集合写真 → 二次会案内
- 20:45 終了・撤収(忘れ物確認)
司会台本のコツ:
- すべての“キュー”(BGM名、映像、照明、マイク番号)を秒単位で記載。
- 挨拶の“登壇場所”と“次の動き”を書いて迷子を防ぐ。
- 時間が押したときの短縮版を用意(余興を削る/表彰を代表3件にまとめる等)。
10) 機材・データ・備品チェック
- スライド:フォント埋め込み、動画コーデック、音量バランス。
- 接続:HDMI/USB-C/変換アダプタ、延長ケーブル、テザリング。
- 備品:名札・ペン・抽選箱・くじ・受賞フォトフレーム・ガムテ・養生テープ・予備マイク電池・釣銭。
11) スピーチ・表彰依頼
- “所要時間(分)・NG事項・位置につくタイミング”を明記して依頼。
- スピーチは最長2分のガイドを。長尺は失速の元。
T-1週:最終人数・席・印刷物
12) 会場へ“確定人数”を提出
- アレルギー一覧・席配置・タイムテーブル・機材一覧を一式共有。
- ラストオーダー時刻、撤収完了時刻を再確認。
13) 席割(着席の場合)・名札・司会台本の最終化
- 部署/プロジェクトを程よくミックスし“新接点”を作る座席に。
- 名札は大・読みやすいフォントで(ニックネーム欄が好評)。
T-3〜1日:仕上げと当日パック
14) 最終リマインド
件名:今週金曜は忘年会!集合18:30/開始19:00@〇〇
本文:
- 受付で名札配布・会費集金(お釣り少なめ協力お願いします)
- 二次会希望者は受付でシール受け取り
- ドレスコード任意/防寒に留意
15) 当日パック(幹事バッグ)
- 名簿・釣銭・領収書・ペン/テープ/ハサミ
- 司会台本(予備)・BGM/スライドUSB・変換アダプタ
- モバイルバッテリー・常備薬・ウエットティッシュ・ビニール袋
当日運営:“受付・進行・締め”の3点集中
16) 受付
- 開場10分前に受付導線と表示を設置。
- 会費管理は現金箱2つ(受取/釣銭)+会計担当が都度記録。
- 遅刻者は連絡窓口を一本化(連絡先カードを配布)。
17) 進行
- 乾杯までを最速で(長い挨拶は乾杯後に移す)。
- 料理は“密回避”の導線を指示(最初に4テーブル解放→数分後に全解放)。
- BGMと照明で“今は歓談/今は注目”の切り替えを作る。
18) 締め
- ラストオーダーの10分前に中締め予告。
- 忘れ物・私物タグの声かけ。
- 二次会導線(店外で再集合/マップ配布/参加シールで点呼)。
翌日〜1週:きれいに締める
19) 精算・レポート
- 請求書/領収書/現金出納を突合。差額・誤差を記録。
- 実績単価(1人あたり)と参加率、人気コンテンツをメモ。
20) お礼と写真共有・アンケート
- 写真は社内共有アルバムへ(顔出しNGの扱いを事前ルール化)。
- アンケートは3問・90秒で:
- 総合満足(1〜5)
- 良かった点(複数選択)
- 来年への要望(自由記述)
21) 引き継ぎ資料
- 進行表・発注書・台本・見積・反省点を1フォルダに。
- 「来年の予約はT-10週開始」など“次回のコツ”を一言残す。
予算設計の基礎(失敗しないお金の話)
- 目安:都内で飲み放題付ビュッフェ 5,000〜7,000円/人。
- 隠れコスト:機材費、延長料金、サービス料、税込、装飾費、景品。
- 配分例(1人6,000円・50人・総額30万円)
- 飲食:75%=225,000
- 景品:10%=30,000
- 装飾/印刷/雑費:5%=15,000
- 予備費:10%=30,000
- 会費集金の工夫:事前キャッシュレス(可能なら)/受付2列化/お釣りは100円単位で丸める。
進行ネタ集(短時間で盛り上げる)
- スマホ投票MVP:QRで投票→即時発表(5〜7分)。
- ビンゴ短縮版:5ラインで終了・景品配布は受付受け取り。
- 今年の一枚スライド:各チーム1枚を事前提出→スライドショー(BGM強め)。
- クイズ“会社トリビア”:3問だけ・正解者抽選で景品1つ。
避けたいこと:内輪いじり、長尺ムービー(>5分)、大声ゲーム、飲酒強要。
リスク管理(幹事の保険)
- キャンセル:規定の周知と二重確認。最終人数提出前に“最後の確認”を。
- 機材トラブル:音が出ない→映像だけで回す台本を用意。
- 悪天候:屋外・テラス要素がある場合は屋内代替を確保。
- 感染症/体調不良:当日朝の注意喚起と、来場後の消毒導線。
そのまま使えるテンプレ
司会オープニング(60秒)
「皆さま、本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。2025年の締めくくり、〇〇部忘年会を開会いたします!まずは皆さんの健闘を称え、乾杯からスタートしましょう。〇〇部長、お願い致します!」
中締め(45秒)
「名残は尽きませんが、お時間となりました。スタッフ・幹事一同より感謝申し上げます。忘れ物にご注意の上、このあと二次会ご参加の方は受付でご案内の集合場所へお越しください。では一本締めで締めたいと思います。お手を拝借、よーぉ!」
参加者向けしおり(抜粋)
- 開始19:00(受付18:30〜)
- 会費5,500円/名札を受け取ったら自由席
- ハッシュタグ:#〇〇忘年会2025(写真共有歓迎)
- アレルギー表示ありの料理札を設置しています
チェックリスト(印刷推奨)
□ 目的・形式・予算を決めた
□ 候補日アンケート(締切設定済)
□ 会場を比較・仮押さえ/キャンセル規定確認
□ 正式案内送付・参加フォーム作成
□ 役割分担(司会/受付/会計/音響/記録)
□ 台本作成・機材とデータの動作確認
□ 最終人数提出・席割・名札印刷
□ 当日パック準備・釣銭・領収書
□ 受付導線・掲示物・BGMリスト
□ 二次会導線・終了後の精算・お礼・アンケート
よくある質問(幹事編)
Q. 参加人数が読めません。いつ確定すべき?
A. 会場の“最終確定締切”の3日前を社内の最終締切に。以降は追加のみ想定し、料理は+5%でバッファ。
Q. 予算が厳しい。満足度を落とさずに節約するには?
A. 料理は“見た目のボリューム”重視のプランに変更、景品は小当たりを増やして体感満足を作る。装飾と映像は自作。
Q. 余興が滑りそう…最低限何をやる?
A. “乾杯→歓談→表彰→抽選→中締め”の王道でOK。1本の抽選だけでも場は締まる。
Q. 挨拶が長くなる人への対処は?
A. 事前依頼で2分を明記。司会台本に“BGMフェードイン→拍手で回収”のキューを入れておく。
Q. 当日の写真共有は?
A. 共有アルバムに当日中に“ベスト10”だけ投下→後日フル版でOK。スピードが満足度を左右します。
まとめ
忘年会幹事の仕事は「早めの確保」「見える化」「役割分担」の3つで9割が決まります。この記事のタイムラインとテンプレをベースに、参加者の“今年よかったこと”を讃える時間設計を。段取りが整えば、幹事自身も楽しめます。さあ、T-8週から動き出しましょう。
渋谷で忘年会をご検討でしたら是非当店DeBargeをご検討いただければと思います。
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