「今年の送別会、幹事お願いできますか?」
そう言われた瞬間から、あなたの頭の中はフル回転だと思います。
- 何をやれば盛り上がる?
- どんなコンテンツがあれば主役は喜んでくれる?
- 泣ける雰囲気と、笑える雰囲気、どうバランスを取ればいい?
この記事は、そんな**送別会幹事さんのための“コンテンツ設計マニュアル”**です。
- 「最低限これは入れておきたい鉄板コンテンツ」
- 「やると一気にクオリティが上がるおすすめ演出」
- 「幹事がバタバタしないための進行例・準備のコツ」
を、順番にわかりやすく解説していきます。
1. 送別会コンテンツ設計の基本方針
1-1. ゴールを決めるとコンテンツがブレない
まず最初に決めたいのは、送別会の**ゴール(目的)**です。
例)
- 長年お世話になった上司に、感謝をしっかり伝えたい
- 一緒に頑張ってきた同僚を、笑いと涙で送り出したい
- 異動・転職するメンバーの新しいスタートを明るく祝いたい
ゴールが決まると、
- 「しっとり寄り」なのか
- 「わいわい盛り上がり寄り」なのか
- 「バランス型」にするのか
コンテンツの方向性が自然と見えてきます。
1-2. 時間配分を先にざっくり決める
送別会は、時間との戦いでもあります。
例:2時間送別会なら
- 0:00〜0:15 受付・歓談
- 0:15〜0:25 開会・乾杯
- 0:25〜1:05 食事&歓談(+簡単なゲーム)
- 1:05〜1:35 メインコンテンツ(ムービー・スピーチ・花束贈呈)
- 1:35〜1:55 フリー歓談・写真タイム
- 1:55〜2:00 締めの挨拶
この“枠”を先に決め、その中にコンテンツをはめていくと、
「あれもこれも詰め込みすぎて、時間が足りない!」
という失敗を防げます。
2. 必ず押さえたい「送別会の鉄板コンテンツ」
まずは、どんな規模・どんな雰囲気の送別会でもほぼマストで入れておきたいコンテンツから。
2-1. オープニング&乾杯
幹事 or 司会が簡単に進行をつかみます。
流れの例:
- 司会あいさつ
- 本日の趣旨説明(誰の送別会か・簡単な経歴など)
- 乾杯の発声(上司・幹部・代表者など)
ここは長く引っ張りすぎないのがポイント。
「今日は○○さんを笑顔で送り出す会です!」と方向性を一言で伝えましょう。
2-2. 歓談タイム(前半)
ガチガチの進行ばかりになると疲れてしまうので、
早い段階で自由歓談の時間を入れると全体がほぐれます。
- 久しぶりに会う人同士の近況トーク
- 主役のテーブルに人が入れ替わり立ち替わり挨拶
- 写真を撮り始める人も出てきて、会場の空気が温まる
この時間は、あとで盛り上がるコンテンツの助走区間と思ってOKです。
2-3. メインスピーチ(主役へのメッセージタイム)
送別会の中心になるのが、
- 上司・同僚・後輩などからのメッセージ
- 主役本人からの挨拶
いわゆるスピーチタイムです。
定番のパターン:
- 後輩代表 or 同期代表の挨拶
- 上司・先輩からのメッセージ
- 主役本人のご挨拶
「○人もスピーチすると長くなりすぎる」という場合は、
代表者を絞る+後ほど寄せ書きでフォローするのもアリです。
2-4. 花束・記念品・寄せ書きの贈呈
これは送別会のクライマックスのひとつ。
- 花束
- 記念品(時計・ペン・名刺入れなど)
- 寄せ書きの色紙やアルバム
を、代表者から主役へ渡します。
ポイント:
- 渡す瞬間はできれば前に出てきてもらい、全員の前で
- 写真タイムをしっかり取り、カメラ係を一人決めておく
- ひと言メッセージを添えて渡すと温度感が一気に上がる
2-5. 締めの挨拶・一本締め・三本締め
最後は、
- 上役・幹事・リーダーなどから簡単な締めの言葉
- 一丁締め・三本締めで全員の気持ちを揃える
で、会をきれいに終わらせます。
「終わり方がしっかりしている送別会」は、
それだけで全体の印象が良くなるので、ここはきちんと準備しておきましょう。
3. やると一気に“いい送別会”になるおすすめコンテンツ
ここからは、「あると一気にクオリティが上がる」コンテンツを紹介します。
全部入れなくてもOKですが、1〜2個でも入れると印象が段違いです。
3-1. 思い出スライドショー・ムービー上映
送別会コンテンツのド定番&鉄板です。
- 入社当時の写真
- 現場で頑張っている写真
- 仲間とのオフショット
- プチコメントやテロップ付き
などを並べて、BGMをつければ、
それだけで笑いと涙が両方取れる超強力コンテンツになります。
ポイント:
- 長くても5〜7分程度に収める
- 写真だけでも十分感動するので、無理に高度な編集は不要
- BGMは主役が好きな曲 or 思い入れのある曲だとなお良し
3-2. エピソードトークリレー
ムービーの代わり/プラスαとしておすすめなのが、
**「エピソードトークリレー」**です。
やり方:
- 事前に数人から「主役との印象的なエピソード」を集める
- 当日は司会が順番にマイクを渡していく
- 1人1〜2分でコンパクトに話してもらう
ムービーより準備がラクなうえ、
主役の“人柄”がよく伝わる温かいコンテンツになります。
3-3. ○○賞 表彰式(ユーモア+感謝)
少し遊び心を入れたい幹事さんにおすすめなのが、
プチ表彰式です。
例)
- 「皆勤賞」
- 「ムードメーカー賞」
- 「頼れるアニキ(アネキ)賞」
- 「誰よりも電話をとったで賞」
- 「全力ツッコミ賞」
など、**その人らしさが伝わる“ユルい賞”**を作って表彰します。
- 手作りの表彰状
- ちょっとした景品(お菓子・雑貨など)
を添えると、会場が笑顔に包まれるコンテンツになります。
3-4. サプライズメッセージ(OB・家族・他部署など)
「時間と労力をかけてでもやる価値がある」のが、
サプライズメッセージ企画です。
- 既に転職した元同僚
- 他拠点・他部署で一緒に働いたメンバー
- 場合によっては家族からの一言メッセージ
などを、
- 動画
- 手紙
- メールコメントをスライド化
などの形で送ってもらい、会場で紹介します。
主役にとっては一生忘れられない贈り物になりますし、
周りのメンバーにとっても「この人がどれだけ愛されているか」が伝わる時間になります。
3-5. 参加型ゲーム・クイズ
少しカジュアルな職場・仲の良いチームであれば、
ゲーム系コンテンツも効果的です。
例)
- 主役にまつわる「○×クイズ」
- 「このエピソード、どこまでが本当?」クイズ
- チーム対抗ビンゴ大会(景品あり)
ポイントは、
**“ガチの勝ち負けよりも、笑いと一体感重視”**にすること。
主役本人が「いじられても笑えるキャラ」なら、
主役ネタ中心のクイズも盛り上がります。
3-6. 手紙朗読(ガチで泣かせにいくなら)
ガチ泣き路線でいきたい幹事さんにおすすめなのが、
手紙の朗読。
- 部署の代表者からの手紙
- 主役の部下・後輩からの手紙
- 同期代表からの手紙
などを読み上げると、
**その場にいる全員の胸に刺さる“言葉のギフト”**になります。
読み上げる人が涙ぐんでしまっても、それはそれでOK。
むしろ会場が一気に「本音モード」に切り替わります。
4. オンライン・ハイブリッド送別会のコンテンツの工夫
最近は、
- リモート勤務が多い会社
- 全国・海外拠点にメンバーがいるチーム
などで、オンライン or ハイブリッド送別会も増えています。
4-1. オンラインでも「流れ」は同じ
基本の流れはオフラインとほぼ同じです。
- オープニング&乾杯
- 歓談(ブレイクアウトルームなど)
- メインコンテンツ(ムービー・スピーチ・贈呈)
- 締めの挨拶
オンラインの場合は、
1つのコンテンツを長くしすぎないのがコツです(集中力が切れやすい)。
4-2. オンラインならではのコンテンツ例
- Zoom等のチャットで「主役への一言メッセージ」をリアルタイムで流す
- 背景を“送別会仕様”にする(写真・ロゴなど)
- 事前に動画メッセージを集めてオンライン上映会
など、オンラインの機能を活かしたコンテンツにすると、
距離を超えて気持ちを届けやすくなります。
5. 準備スケジュール|いつ何をすればいい?
5-1. 1ヶ月前〜3週間前
- 日程・予算・会場の確定
- 招待メンバーのリストアップ
- ゴール(送別会の方向性)の決定
- コンテンツ案をざっくり決める
5-2. 2週間前
- スピーチをお願いする人に声かけ
- ムービーを作る場合:写真・コメントの回収開始
- 花束・記念品・色紙などの発注/準備
- 司会・カメラ係などの役割分担
5-3. 1週間前
- タイムテーブルの確定
- 会場側に進行を共有(マイク・映像・BGMの確認)
- 当日の受付や会費徴収の体制を決める
5-4. 前日〜当日
- ムービーなどのデータをダブルチェック(USB+クラウドなど)
- 当日は30分〜1時間前に会場入りして機材確認
- 花束・記念品の置き場所・渡すタイミングを確認
6. 送別会幹事のためのチェックリスト
最後に、当日までに確認しておきたいポイントをチェックリスト形式でまとめます。
□ 送別会のゴール(方向性)は明確か?
・「しっとり感動系」「笑い多め」「バランス型」など
□ タイムテーブルは作ってあるか?
・オープニング〜締めまでざっくり時間をメモしておく
□ マイク・プロジェクターなど設備の確認はOKか?
・会場側と事前確認/オンラインなら回線チェック
□ スピーチしてくれる人には事前に依頼済みか?
・時間目安(例:1人2〜3分程度)も伝える
□ 花束・記念品・色紙の準備は完了しているか?
・渡す順番と立ち位置も決めておく
□ ムービー・スライドがある場合、再生テストは済んでいるか?
・音が出るか、文字が小さすぎないかも要チェック
□ 会費の金額と集め方は決まっているか?
・当日受付で集める/事前徴収 にするのか
□ 写真・動画を撮る係は決めているか?
・「誰もちゃんと撮ってなかった…」になりがちなので要注意
□ 主役にとって“サプライズ過多”になりすぎていないか?
・恥ずかしがり屋の人には、少し控えめな構成も優しさ
7. まとめ:コンテンツは「数」よりも「想いの伝わり方」
送別会のコンテンツを考えていると、
「もっと何か入れた方がいいのでは?」
「余興が少ないと盛り上がらないかな?」
と不安になるかもしれません。
でも、実は一番大事なのは、
**コンテンツの“数”ではなく、「どれだけ想いが伝わる場になっているか」**です。
- シンプルでも、心のこもったスピーチと花束があれば十分心に残る
- 一つのムービーが、何本もの言葉以上のメッセージになる
- たった一枚の色紙が、その後何年も大切にされ続ける
そんなことは、決して珍しくありません。
幹事さんが
「この人をどう送り出したいか」
を軸にコンテンツを選べば、必ず良い送別会になります。
この記事をヒントに、
あなたのチームだけの**最高の“お別れの時間”**をデザインしてみてください。
きっと主役にとっても、参加した全員にとっても、一生忘れられない夜になります。
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