送別会は「感謝を伝える場」でありながら「みんなで笑って盛り上がる場」でもあります。ここでは、企画の組み立て方 → サプライズ演出 → 面白ゲーム → 余興・出し物 → 進行台本テンプレの順で、すぐ実践できる内容をまとめました。人数30〜60名規模の“貸切パーティー”でも回しやすい設計にしています。
1. まずは成功の設計図:企画づくりの基本
ゴール設定(最重要)
- 主役の「喜ぶポイント」を具体化:
例)①静かに感謝を伝えたい ②爆笑メイン ③サプライズで泣かせたい ④写真映え重視 - 送別メッセージのトーン:爽やか/感動/賑やか を先に決める。
事前ヒアリング(幹事だけで把握)
- 主役のNG(いじりNG、サプライズ苦手、音量配慮など)
- 好きな音楽・推し・趣味・思い出エピソード・社内での“あるある”。
会場・設備チェック
- 音響:BGM/マイク2本以上(ワイヤレス推奨)
- 映像:プロジェクター or 大型モニター、HDMI/USB-C変換
- ネット:動画サプライズ再生ならWi-Fi必須
- 進行動線:司会位置、出入口、主役席、演者待機、フォトブース
役割分担
- 総合司会(MC)/音響・映像/カメラ(写真・動画)/受付・くじ運営/タイムキーパー/サプライズ仕掛け係
タイムライン設計(目安:120分)
- ウォームアップ(乾杯〜歓談)15分
- オープニング演出・動画 10分
- ゲーム①(全員参加)20分
- 余興・出し物(選抜)20分
- サプライズ(手紙・花束・記念品)15分
- メッセージタイム(上長・同期代表)15分
- 写真撮影&締め 10分
- 予備・押し込みバッファ 15分
2. サプライズ演出:感謝が“伝わる”王道と新機軸
A. メッセージ動画「リレー」
- 各部署・同期から15〜30秒のコメントを集め、最後は家族や旧友の一言で締める。
- 冒頭5秒にタイトル、ラスト5秒に「Thank you, ○○!」と集合写真。
- 会場の入場直後に暗転→上映で一発目の“掴み”。
B. 手紙リレー&封筒サプライズ
- 代表の手紙朗読→最後の一文だけ空白にして、会場全員で一斉に読み上げるキーワードを仕込む(例:「ありがとう!」)
- 各テーブルからメッセージカードを集めた“メモリーブック”を同時に贈呈。
C. 思い出スライドショー+BGM生合唱
- 在籍年表・プロジェクト歴・社内“名言”を年表風に。
- ラスト1曲は会場全員でサビだけ合唱(歌詞はスクリーン表示)。
D. サプライズゲスト登場
- 旧上司・OB・卒業メンバーから1名。短いスピーチで感涙率アップ。
- オンライン出演でもOK(事前にZoomや動画を仕込む)。
E. 記念品の“意味付け”
- 消耗品よりストーリーを持つ品(刻印入りペン、思い出写真のアクリル、推し色の花束)。
- 渡す際は「なぜこれを選んだか」30秒で語ると価値が跳ねる。
ワンポイント:サプライズは一撃集中。乱発せず、最大の一手を中盤〜後半に置いてピークを作る。
無料オプション
渋谷 貸切 パーティー スペース DeBargeの利用オプションはすべて無料。

・プロジェクター・シャンパンタワー・ワイヤレスマイク・スモークマシーン・受付用金庫
・フードドリンク持ち込み・ウェルカムボード・フォトプロップス・チェキ・ビンゴマシーン
・抽選箱・色ペン・名札ケース、PC貸し出し、音響出力
3. 全員が笑って参加できる“面白ゲーム”ベスト12
① 社内あるあるビンゴ(王道改)
- 例マス:「朝会にコーヒー片手」「“あとで共有します”を言いがち」「Slack誤爆経験」
- 司会がトリガーとなる“あるある”を読み上げ→該当者は挙手、該当マスに丸。
- 景品:汎用ギフト券/コーヒーチケット/社内で使える“優先権チケット”。
② 写真早当てクイズ
- 主役の“パーツ写真”や昔の写真を拡大トリミング→何の場面か当てる。
- スライド10枚、各10秒勝負。テーブル対抗で盛り上がる。
③ スパイを探せ(会話系人狼ライト)
- 各テーブルに「お題カード」、1人だけ“違うお題”=スパイ。
- 1分トーク後、誰がスパイか指差し。ライトで安心。
④ ミッションビンゴ(回遊型)
- 会場内に「○○さんと自撮り」「同じ部署以外3人と乾杯」等のミッションを配置。
- 交流が自然に広がり、写真も大量に残る。
⑤ チーム対抗プレゼンバトル「主役の未来」
- 5分で“主役が5年後に達成していそうなこと”を妄想企画書化→90秒発表。
- 面白と感動の両立が可能。審査員は上長+主役。
⑥ イントロドン“推し版”
- 主役の好きな曲・アニメ・映画BGMを5秒流し、早押し(挙手)で回答。
- 音響が弱い会場はスマホ+外部スピーカーで十分。
⑦ 早描き選手権
- お題(主役の似顔絵/社内のマスコット)を30秒で一斉に。
- スクリーンでスライドショー→主役がMVP選出。
⑧ これ誰の名言?クイズ
- 社内の名言・迷言を匿名化→誰の発言か当てる。
- 角が立たないライン選定は幹事の腕の見せ所。
⑨ 即興コマーシャル
- くじで引いた商品名(架空でもOK)を30秒でPR。
- 笑いのハードルが低く、巻きやすい。
⑩ モノ当て箱
- 目隠し箱に主役ゆかりの物品(安全なもの)→手触りだけで当てる。
- 写真映えが強い鉄板。
⑪ 4択KAHOOT!/QRクイズ(オンライン併用)
- 会場スクリーンにQR表示→スマホ参加で即集計。
- 遠隔参加者も一体化できるのが強み。
⑫ 景品ドラフト会議
- ランキング上位チームから“景品を指名”していく方式。
- くじより「欲しいものを選べる」楽しさがあり、納得感◎。
景品は軽やかに:電子ギフト、コーヒー券、映画券、体験ギフト、小さく笑える“社内ネタ”グッズの混在が最強。
4. 余興・出し物:短時間で光る“ウケる”構成
歌・替え歌(3〜4分)
- 主役のプロジェクト名・名言・口癖をサビのキーワードに。
- 歌詞字幕をスクリーン表示→会場合唱を誘うと熱量UP。
漫才・コント(3分×2本)
- 型を守ると失敗しない:
1分導入(主役の知られざるエピソード)→1分ボケ連打→1分“感謝オチ”。 - “過度ないじり・下ネタ”は避け、温度感は上げて角は立てない。
マジック(2〜3分×2本)
- トランプ当て/破いた紙が戻る…等の定番をテンポよく。
- 音出し(登場・決め)を仕込むと一気にプロっぽい。
ダンス・パフォ(2〜3分)
- 曲は1分×3曲のメドレーにして飽きさせない。
- 最後は主役をセンターに呼び込み“決めポーズ”→写真タイム。
朗読・手紙(4分)
- 1人長尺より代表1+ショートメッセ2名の方がダレない。
- 泣き笑いの緩急ができる。
5. そのまま使える!司会(MC)台本テンプレ
開会(0:00)
「皆さま、本日は○○さんの送別会にお集まりいただきありがとうございます。司会の△△です。まずは主役・○○さんへ、盛大な拍手をお願いします!」
乾杯(0:03)
「最初のご発声は、○○部 部長の□□さんです。よろしくお願いします!」
オープニング動画(0:10)
「在籍の思い出をギュッとまとめた映像をご覧ください。」
ゲーム①(0:20)
「ここからは全員参加の“社内あるあるビンゴ”です!最初にビンゴになった方から景品をドラフト指名できます!」
余興(0:45)
「続いて有志メンバーによる出し物です。○○チームの皆さん、お願いします!」
サプライズ(1:05)
「ここでサプライズの時間です。会場の照明を落として…映像、スタート!」
メッセージ&記念品(1:20)
「代表より手紙の朗読です。最後に記念品と花束を贈呈します。」
写真撮影(1:35)
「全員で集合写真にいきましょう。中央に主役、その周りに部署単位で!」
締め(1:50)
「最後に主役・○○さんからひと言お願いします!…ありがとうございました。本日の主役に、もう一度大きな拍手を!」
6. 準備チェックリスト(直前に“声出し確認”)
- 役割表(MC/音響/映像/受付/カメラ/タイムキーパー)
- 緊急連絡網(会場・幹事・サプライズゲスト)
- 映像テスト(音量/字幕可読性/変換アダプタ)
- BGMリスト(入場/歓談/感動/退場)
- マイク電池・予備
- 景品・くじ・ビンゴカード・ペン
- 記念品・花束・メモリーブック
- フォトブース小物(フォトプロップス・社名ロゴ)
- 受付セット(名札・金銭・釣銭・レシート封筒)
- タイムテーブル印刷(各係に1部)
7. 進行が“うまくいく”小ワザ
- 歓談→演目の切り替えは「音」で合図:入場SE/ジングルを短く挟む。
- テーブル対抗戦にして、勝敗に“部署称号”や“景品指名権”を紐づける。
- 写真係は2名以上。1人はスナップ、1人はステージ専任。
- メッセージの回収は事前にオンラインでも:Googleフォームやスプレッドシートで集約。
- サプライズの“バレ防止”:ファイル名は「会議資料」など偽装、映像はオフライン保存。
8. NGになりやすい注意点
- 内輪だけが分かる“過度なイジり”、個人情報、下ネタは厳禁。
- 長尺のスピーチ連打は会場の温度が下がる。3〜4分×3名以内が目安。
- サプライズ連発は効果が薄れる。一番強い一手に集中。
- 動画の“重いファイル”は再生事故のもと。MP4/1080pで軽量化+ローカル再生。
- 押し進行は飲食提供に支障。15分のバッファは必ず確保。
9. 低予算でも“感動と笑い”を両立するコツ
- 写真×言葉:スマホ写真+短文メッセでスライド化すれば制作0円。
- 景品は電子ギフト中心:手配・保管・分配が楽。
- フォトブースはロゴ+推し色の紙背景で十分映える。
- BGMは“静→動→静”の3層に分けると演出感が出る。
10. まとめ:ピーク設計がすべて
- 冒頭で掴む(動画・BGM・拍手)
- 中盤で巻き込む(全員参加ゲーム)
- 終盤で刺す(サプライズ+言葉+記念品)
この三段構成に、テーブル対抗・写真映え・温度管理(音量・照明)を重ねれば、笑って泣ける“最高の送別会”になります。
あとは、主役の物語にそっと寄り添うだけ。——「ありがとう」を、最高の形で。
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